Interview インタビュー

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留学カウンセラーインタビュー

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グローバルスタディ
石丸賀久さん
Mr Gaku Ishimaru

1985年生まれ。愛知県岡崎市生まれ、刈谷市育ち。
筑波大学第一学群社会学類中退、ネバダ大学リノ校卒業(International Affairs正専攻、Economic Policy副専攻)。ネバダ大学在学中にインド、中国の成都と上海、スウェーデンに交換留学。現在、グローバルスタディ海外留学センター留学事業部留学カウンセラー。
・グローバルスタディ海外留学センター

現在の仕事内容を教えてください

グローバルスタディ海外留学センターで、主にアメリカの大学に返済不要の奨学金をもらって進学するプログラムの顧客サポート、営業、マーケティングなどを担当しています。ただ、業容拡大によりスタッフも増えて、仕事を他のスタッフに引き継ぐことも増えてきたので、留学事業部全体を視野に入れたマーケティング関連のタスクが、相対的に多くなりつつあるのが現状ですね。
また、2014年の終わりに立ち上げたインド留学プログラムが順調で、着実に留学者数も増えています。

留学カウンセラーを目指そうと思ったきっかけを教えてください

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留学カウンセラーが、自分自身がもっとも向いており、かつやりたい仕事だと感じたからです。
前職では、ITコンサルティング系ベンチャー企業のソフトウェア事業部で、自社ソフトウェアのテストリーダーやマニュアルリーダーとして働いていました。理屈で考えれば、数兆円規模の売上の大企業で、数千人に使ってもらえる製品を管理するということは、責任が大きい一方で大きなやりがいにつながるのかもしれません。ただ、実際にしていることと言えば、目の前のパソコンと毎日途方もない時間をかけて仲良くなることであり、それは自分が特別得意なわけでもなく、顧客の喜びを直に感じられるわけでもありませんでした。
一方、留学カウンセラーであれば、様々な国の複数の大学で学んだ自分の経験や英語力を、海外留学する方々のために直接役立てることができます。海外留学が人生においてどれほど大きなインパクトを与え得るかは、自分自身や周囲の人の経験からも実証済みですし、留学前後という人生のターニングポイントにおける不安や喜びを一緒に感じることができる、すばらしい仕事だと思いました。

留学カウンセラーになるまでの進路、職歴を教えてください

私が高校まで住んでいたのは、トヨタ系の大企業が本社を連ねる愛知県刈谷市です。大学では違う世界も見てみたいと思い、生活費が安くてかつ東京にも出られる筑波大学に進学しました。筑波大学に対して大きな不満があったわけではなく、学外での極真空手の方に没頭しており、大学教育にそれほどの期待をしていたわけでもありませんでしたが、想像していた以上にゆるい学術環境だと感じたため、このまま卒業するよりも、もっと厳しいアカデミックな環境で勉強したいと考えるようになりました。

高校生のときから叔父に吹き込まれた海外留学という経験に興味がありましたが、せっかくなら1年で終わってしまう交換留学ではなく、一生懸命勉強しないと達成できないアメリカの大学卒業を志そうと決めて、ネバダ大学リノ校に編入したのです。
ネバダ大学リノ校に入学した時点では、ジャーナリズムを専攻するつもりでした。でも、大学の交換留学制度がものすごく充実していて、留学生でも格安で参加できたので、専攻を国際学に変更してインド、中国の成都と上海、スウェーデンに交換留学をしました。

タフな環境の中でも成長するベンチャー企業に対して憧れがあったこともあり、卒業後はITコンサルティング・マネジメント系のベンチャー企業に入社しました。ITエンジニアとしてテストリーダーやマニュアルリーダーをする中で、優秀な先輩方に囲まれて、顧客の高い期待に応えるにはどれだけの質の高い仕事を日々しなければならないかについて、徹底的に叩き込まれたと思っています。

留学カウンセラーの仕事に必要な英語力を教えてください

留学カウンセラーとして、どの作業を担当するかによって大きく異なると思います。例えば、留学したい人と対面して営業・カウンセリングをすることがメインであれば、日本語での会話が中心になるので、英語力はそこまで重要ではないかもしれません。
一方、ただ単にシャンプーを売るような感覚で海外留学を売るのではなく、海外留学ならではのより良い営業活動やアドバイスをするには、英語力は必要です。

まず大切なのは英文リーディング力です。Google検索や書籍など、日本語でも集められる情報は、基本的に著しく偏っていると言わざるを得ません。これだけでは顧客にとっての最善な留学プランを提案することはできないので、各学校のウェブサイトや紙資料を、約款を含めて丁寧に読み込んで理解し、正確な最新情報や留学トレンドをつかんでおくことがとても重要になります。短時間で正確な情報を集め、それを瞬時に咀嚼してベストな留学プランやアドバイスを提供できるスキルが必要です。

リスニング力やスピーキング力、ライティング力も重要です。学校スタッフが営業目的でオフィスに来訪される機会や、こちらから学校訪問したり、関係者が集まるカンファレンスなどに参加する海外出張などの機会も多く、そうした場面での会話は基本的に英語です。英語が使いこなせないようでは、肝心な学校情報等は引き出せませんし、人間関係も築けません。
学校スタッフとのやり取りも英語です。連絡を取り合うことはもちろん、自社のプログラムを海外の留学エージェントに代理店として販売してもらいたいときなどには、英語での交渉力や接待力、英語版マーケティング資料の作成、契約書や約款等の書類作成など、様々なスキルが必要となります。

こうした意味では、英語力がほとんどなくても多少の仕事はできるものの、高度な英語力が不可欠な職務も多く、英語力は高ければ高いほど飛躍的に仕事効率が高まる仕事だと言えるのではないかと思います。
ちなみに私が言っている英語力とは、TOEICなどのスコアのことではありません。TOEICであれば満点近く取れて当たり前ですので、業務で使える本質的な英語力が必要です。

その英語力はどのように習得し、維持しているかを教えてください

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高校受験の段階でほとんどの英文法は学習済みでしたし、大学受験の段階でリーディング力はかなり鍛えられたと思います。ただ、受験勉強では英語を日本語に訳す能力が重要だと思いますが、本当に使える英語力は高度な「英語脳」を鍛えることでしか身につかないと思います。
そのためには、日本語を使う機会を可能な限り省いて、英語を使う機会を増やすことが重要です。例えば、相手を見つけて英会話をすることで瞬時に英語を引き出す力を付ける、英語のドラマや映画を繰り返し見てフレーズを覚えたり感想文を書く、英語で日記を書いたり英文で友人と議論をする、といった具合です。
本当に英語脳で生活を始めると、まるで自分が0歳児に戻ったような感覚になるかもしれませんが、それでよいのだと思います。私もアメリカの大学に編入して、2~3歳児になってしまったかのような感覚で留学生活が始まり、卒業時には10歳児くらいの感覚でした。アメリカ人と結婚したので毎日英語を使っており、今の英語レベルでも仕事に困ることがないため、卒業後は特に英語学習してきませんでしたが、最近では英語のニュース記事を読みながら、わからない単語や使いこなせていない単語はiPhoneのメモ張に全てメモし、頭の中で使う練習をするようにしています。

留学カウンセラーの仕事に、英語力以外に大切な能力、資格、適性はありますか

個人的には、この仕事は極めてクリエイティブで創造的だと思います。
お客さまに最高の満足をしていただける留学サポートを提供する「ホスピタリティ」
時には厳しく叱咤激励をしながら、お客さまの成長を支援する「教育」
留学先の大学や都市、エリアなどの相談、現地学校視察などのための海外出張という「旅行」
ウェブサイト立ち上げや編集、コンテンツ作成を通じた留学関連情報の発信などの「マスコミ」
学習教材の販売等を通じた英語力向上支援、情報収集や情報発信をする「英語」
お客さまの希望を丁寧に伺い、最新情報を駆使しながら最善の留学プランを提案する「コンサルティング」
と、大きく分けて6分野という幅広い業務に携わって、自分を高めることができるからです。
細かいスキルを上げればきりがないと思いますが、もっとも重要なのは顧客が欲しがっているものを、顧客が期待する以上の仕事で提供するということに尽きると思います。
そのためには相手の成功を願うことや相手を肯定すること、高度な作文力、傾聴力、論理的思考、精密な思考力、情報収集力、丁寧な事務能力、想像力などが必要だということになると思います。

留学カウンセラーの仕事のやりがいを教えてください

留学カウンセラー以上にやりがいのある仕事は、ほとんど存在しないのではないかと思います。海外留学にかける期間や思い入れなどによっても異なると思いますが、海外留学が人生のターニングポイントになる人はとても多いと思います。
留学カウンセラーとして、人生のターニングポイントとなり得る留学サポートを、留学開始前の約1年にも渡って継続し、留学開始後も含めると数年単位の付き合いをしながら、不安や喜びなど感情の高まりを共有する。これほど人間味に溢れる仕事を、私は他に思いつきません。
また、様々なバックグラウンドを持った優秀な方々のサポートができるのも面白いところです。例えば、名前は申し上げられませんが、日本を代表する超大物女優さんの留学サポートを担当したこともあります。テレビや映画、雑誌、電車等で毎日見かける有名女優を眼前にして、マネジャーさんたちを交えて留学相談や出発前オリエンテーションをしたことは、印象深い思い出になっています。

留学カウンセラーの仕事の苦労する点を教えてください

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海外留学希望者の多くは成長意欲が高く、基本的に心地よくサポートができますが、一方で100%全員を満足させることも残念ながら不可能だと感じています。例えば、大学留学の場合、留学する本人がイニシアチブを取る場合と、保護者がイニシアチブを取る場合があります。留学する本人がイニシアチブを取る場合、留学する本人と私は直接の人間関係を築きやすいのですが、保護者とはほとんど人間関係を築けるチャンスがなく、その逆も同じです。丁寧なサポートをすることに変わりはありませんが、それぞれの期待や考えが異なるだけに、対応も少しずつ異なりますし、まだ人間関係を十分に構築できていない相手であれば、言葉尻などにも細心の注意を払う必要があると思います。
また、留学カウンセラーの仕事は第一に顧客のことを考えて行動するべきものではあると思いますが、会社は営利組織ですから、会社の利益を犠牲にして顧客満足を追求することはできません。基本的には顧客のためを思って本気で取り組んでいれば結果は付いてきますが、同時に企業も最大限得するような仕事をする必要があると思います。
留学業界はニッチな産業で、かつ留学プログラムそれぞれで比較的特殊性が高いので、仕事が多忙を極めても別のスタッフに作業を振るのが難しいこともあるかもしれません。申込者が激増すると、企業としては売上が激増して喜ばしいかもしれませんが、手続きの担当者としては作業を分担できる相手がいないため、全て自分で抱え込むことになります。留学業界という一般に利益率の低い業界において、スタッフを増員することは簡単ではありません。各スタッフが専門的な留学プログラムを担当しているということは、解雇されにくいというメリットもあるかもしれませんが、時期によっては多忙を極めます。

今後の目標を教えてください

会社の思惑次第ですが、基本的に今後は留学事業部全体のマーケティングを担当していくことになっています。これまでは自分で集客し、自分で営業し、自分で申し込みを受けて手続きをし、送り出せばよかったのですが、事業部全体に関わるマーケティングに関わるとなれば、自己完結で終わらせるわけにはいかなくなってきます。いくらすばらしいプログラムがあっても、他のスタッフから留学したい人に紹介していってもらえなければ何の意味もありません。限られた資源を使って、同僚や上司と連携して最大限の売上と顧客満足を実現していくことが、今後の目標です。

留学カウンセラーを目指している人へ、メッセージを下さい

留学カウンセラーは、これ以上ないのではないかというほどにやりがいの溢れる仕事です。これから留学して、もっと成長したい、人生をよくしたい、他者や社会、世界に貢献したい、といった志を持つ人たちを、本気で応援したいと考えている人には、最高の仕事だと思います。
一方で業界には自営業者も乱立しており、給与水準の高い留学エージェントはごく一部ではないかと思います。とてもニッチな産業なので、他業界への転職はしづらいかもしれません。また留学業界は景気や社会トレンドの影響を少なからず受けるので、大手エージェントでも数年後には破産に至ったり、二束三文で他社に買い叩かれる例も少なくありません。
留学エージェントによって、社風、職務、給与水準や給与体系も様々です。それでも仕事にやりがいを求める人には、ぜひ留学カウンセラーの道を検討していただければと思います。

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