Interview インタビュー

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インターナショナルプリスクール校長インタビュー

インターナショナルプリスクール校長001
J’s International School校長
アイリーン・コヤスさん
Ms Irene Koyasu

米国ロサンゼルスに生まれ育つ。大学ではビジネスを専攻。結婚後来日し、東京・横浜で3人の子供を育てる。
教育者の道を志していた長男を交通事故で亡くしたこときっかけに、息子の遺志を継ぎインターナショナル・プリスクールを創設することを決意。友人のMs Yangとともに、東京都港区にJ’s International Schoolを設立する。以後15年間、愛情あふれる保育と、心と知性を伸ばす教育の場として、J’s International Schoolを運営している。
・J’s International School

現在の仕事内容を教えてください

J’s International Schoolの校長として、運営と実際の保育・教育のすべてにかかわっています。スタッフの採用、入学希望者への説明会、日常の保育・教育、カリキュラムの見直しや作成から、季節行事、学校行事の企画・実行まで、子供たちが楽しく安心して成長できるよう、日々努力しています。

インターナショナル・プリスクールの保育士になるのは大変ですか?

インターナショナルプリスクール校長002

イエスでありノーです。日本の保育士資格がなくても、海外の大学で児童教育、心理学などを学んでいれば、インターナショナル・プリスクールで働くことは可能です。子供好きで信頼できる人柄であれば、学歴や専攻は問わないというスクールも少なくないでしょう。

一方で、日本人のこまやかな心配りや、子供への柔らかな接し方は高く評価できるのですが、英語力が足りないケースが多い。子供と接する仕事なので、高度なビジネス英語は必要ないかわりに、日々の生活と幼児教育で求められる語彙を身に着けていなければなりません。「日常会話」というと、レベルが容易だと思われがちですが、実際に起床から就寝まですべての動作や事象を英語で表現できる人は、ネイティブでないとなかなかいないものです。

J’s International Schoolもそうですが、フォニックス(phonics)をカリキュラムに取り入れている場合も、日本人保育士にはハンデがあります。日本の学校の英語教育がphonicsを使わないため、あらためてphonicsを学んで理解する必要があるからです。

また、スクール側としては、日本人保育士の数は制限したいというのが本音です。東日本大震災以降、外国人児童の数が激減し、子供の早期英語教育のために入学を希望する日本人の割合が増えました。そうした人々は、「ガイジンぽい」というか、いわゆるアジア人には見えない容姿の保育士や、外国籍のクラスメイトが多いスクールを求める傾向があります。そこに応えようとすると日本人保育士ばかりにはできない、というスクール経営事情も、日本人保育士には逆風かもしれません。

なんだか、ものすごく狭き門のような気がしてきました

インターナショナルプリスクール校長003

ネガティブなことばかり言ってしまいましたね(笑)。
でも、こうした状況は、英語のみで保育や教育を行うインターナショナル・プリスクールに限ったことだと思います。近頃は、英語の授業を行う日本の保育園や幼稚園も増えていて、そうしたところではネイティブレベルでなくても、ある程度の英語力があれば採用されると聞きますし、アシスタントやアルバイトで英語のサポートをするのであれば、保育士資格を求められないケースも少なくないと思いますよ。

本当にバイリンガル保育士になりたいのであれば、ネイティブレベルの英語力を身に着ける、フォニックスを学ぶ、など、「どうせ日本人は狭き門だから」と尻込みする前にできることはいくつもあります。熱意がある、ということは、保育士に限ったことではありませんが、採用する側が必ずチェックするポイントだと思いますよ。

英語力と熱意のほかに、バイリンガル保育士に求められる能力や適性は何ですか

ユーモアのセンス。

根気強いこと。

クリエイティブであること。

子供だけでなく保護者とのコミュニケーション能力も高いこと。

「違い」を尊重できること。

です。すべて、小さい子供たちと接する職業には重要な資質だと思います。

採用面接で心がけるべき点を教えてください

インターナショナルプリスクール校長004

第一印象のパワーを意識して下さい。面接の場に着く前に、楽しいことを思い浮かべて、とびきりの笑顔で採用担当者に会えるようにするといいと思います。

必ず伝えるべきなのは、幼児教育への熱意。それから、自分は責任感とクリエイティビティのある人間だ、ということです。英語力は話していればわかるし、客観的に審査する方法がいくらでもありますが、印象というのは主観的なものです。せっかく面と向かって話ができるチャンスなのですから、履歴書に書いてあることを繰り返すのではなく、その場でしか伝えられないことを伝える、ということを優先させるべきだと思います。

バイリンガル保育士を目指す若者にメッセージをお願いします

インターナショナルプリスクール校長005

バイリンガル保育士という仕事は、まだ言葉で十分なコミュニケーションが取れないほど幼かったり、やっと日本語で意思が伝えられるようになったくらいの年齢で、いきなり英語の環境に身を置いて戸惑っている子供たちの、不安やフラストレーションを受け止めなければなりません。

さまざまな状況を冷静に理解し、柔軟に対応できる判断力や冷静さはとても大切ですが、それは自分自身まだ若い保育士には、とても難しいタスクでしょう。それを乗り越え、優れた保育士に成長するには、何よりも経験を積むことが大切です。

日々直面する様々なことを、ネガティブに受け止めるのではなく、全てが自分をより良い保育士にしてくれるチャンスなのだという気持ちで、全身全霊で保育の世界に飛び込んでほしいです。

この仕事は本当にやりがいのある、素晴らしい仕事です。保育、そして子供たちを心から愛していることは、採用担当者に必ず伝わります。

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